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チキンラーメン開発秘話② 保存がきいて、簡単に食べれるようにするには


チキンラーメン開発秘話② 保存がきいて、簡単に食べれるようにするには

即席麺の研究は全く0からの状態で手探りではじめました。

1美味しくて飽きが来ない味にする
2家庭の台所に常備できる保存性のあるものにする
3調理に手間がかからないようにする
4値段を安くする
5安全で衛生的なものにする

チラシの裏に思いついたことをメモし、朝5時に起きて、研究小屋にこもり、夜中の1時、2時まで開発に没頭するという生活を1年も続けました。

最初はめんを製麺機にかけるとぼろぼろになってしまったり、固まってへばりついたりしました。

試行錯誤の末「食品とはバランスだ」という結論にたどりつきます。

百福は粉まみれになって格闘し、ついに納得の行く配合が決まると、近所のうどん屋さんに生麺を打ってもらう交渉をしました。

その方が効率がよかったからです。

そして、出来上がった麺を自転車の荷台にくくりつけて自宅へ運ぶ

その様子を見て、落ちぶれてかわいそうにという人もいたかもしれません。

でも、ラーメン作りに情熱を注ぐ百福に、そんな声は関係ありませんでした。

次は味付けです。

百福が作りたかったのは、すぐに食べられるように麺に味がついた着味麺です。

小麦粉の中にスープを練り込むとボロボロになったり、麺を蒸してからスープにつけると、乾燥しにくいなどうまくいきませんでした。

そこで、ジョウロでスープを注ぎかけて、自然乾燥させると、均一に味を染み込ませることができました

次の問題は、長期保存が可能にするには、乾燥させなければならない。

そして、お湯を注いですぐ食べられるようにしなければならない。

この2つが百福にとって大きな課題となりました。

問題を解決するためのヒントは思いがけないところにありました。

ある時仁子が台所で天ぷらを揚げて料理をしていました。

それを見てアイデアが閃きました

天ぷらの原理を応用すればいいのだ!

水で溶いた小麦粉の衣は油であげると泡を立てて水を弾き出すという特性があり、浮き上がってきた時、よく見ると衣の表面には細かい穴があいています。

百福はここに目をつけたのです。

試しに麺を油に投げ入れると同じように無数の穴が開いて、麺に熱湯を注いでみると、穴からお湯が吸収され、チキンスープが溶け出しやわらかなめんに戻りました。

保存性と簡便性、2つの問題が同時に解決した瞬間でした。

油で麺をあげるこの方法は「瞬間油熱乾燥法」と名付けられ、油であげた即席麺を作るためには避けて通れない製法技術として特許登録されました

実はこの油熱乾燥に即席麺の美味しさの秘密があると百福はいいます。

穀物と脂肪とは大変相性がよく、小麦粉を油であげることで独特の香ばしさが生まれるのです。

街のラーメン屋と、インスタントラーメン、どちらが美味しいという問題ではなく、この2つの食べ物は別々の食べ物と百福は考えます。